【VTuberのエンディング、買い取ります。2 感想】再起を照らす一筋の光

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全ては箱のため。人気Vtuberの少女は自己犠牲で替え玉を果たさんとする。

朝依 しると/Tiv 『VTuberのエンディング、買い取ります。』は炎上を促進するブログを運営するほど闇堕ちした主人公苅部かるべ業が荒羅斗カザンとして、誰かを探し求めるヒューマンドラマです。

1巻の出来事でVTuberらしからぬ海那の行動が業に一定量の救いを与えました。

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2巻ではVTuber界隈から姉を遠ざけたい妹と、全てを背負おうとする姉がテーマです。

自分は大ヒットして成績を上げているのに、とある男性VTuberの代わりに犠牲になろうとする。

VTuberに期待の持てる終わらせ方を望む業たちにとって、助けるべき案件でした。

VTuberへ思い入れの深い人、普通の人が人生を捧げて求めるものに憧れる人へおすすめのライトノベルです。

目次

『VTuberのエンディング、買い取ります。2』小説情報

あらすじ

高校に復学した苅部業は、クラスメイトで演劇部の美少女、影山花から『女性との同棲疑惑で炎上した男性VTuberを引退させてほしい』という依頼を持ち込まれる。
元VTuberの姉、影山蛍をVTuber界隈から遠ざけたい妹。
VTuberの良さを妹、花に知ってもらいたい姉。
すれ違う想いを抱える姉妹を前にして、業は過去と向き合うことになり……。
 ――人生を懸けた推し・夢叶乃亜がいない世界で、俺はVTuberを今も好きなのか?
「みんなの希望の光ですからっ」乃亜の意思を継いだ小鴉海那と、理想と現実の狭間で揺れる業は『推し』が救われる最期を目指す!

https://fantasiabunko.jp/product/202301ending/322301000991.html

主要登場人物

苅部かるべ

通称:カルゴ 夢叶乃亜というVTuberの熱狂的ファン。周りを巻き込むタイプのオタクで、海外にファングッズを手間賃なしで送付したりイベントの主催をしたりしていた。 

ノアの方舟の事件以降、荒羅斗カザン名義で【燃えよ、ぶい!】という炎上まとめのブログを運営している。

収益で家賃は賄えているが、海那の説得の元高校に通い出した。

小鴉海那(水闇ガーネット)

通称:ミーナ 金髪碧眼(母親がイングランド人のミックスドレース)の女子高校生。

1巻の出来事で一度引退したが、新人Vtuberとして転生を果たし、乃亜に焼かれた業を救おうとする。

影山蛍(白虎燐香)

Vらんぶるという事務所で一旗揚げた企業系Vtuber。

現役時代はグループが飛躍的に伸びる下支えを為した。

現在はサポート側として、喰代ダフという男性Vtuberの炎上騒動に追われている。

夢叶乃亜と蜜月の関係にあった。

影山花

業のクラスメイトで、我が道として演劇部を選んだ美少女。

カザンの一面を知っており、燃やして欲しいVTuber(喰代ダフ)がいると依頼する。

喰代ダフ

デビュー6ヶ月、登録者70万人を突破した大型新人。

影山花曰く面白くない配信をするVTuber。

配信の消し忘れが起こった際、女性の声が入ってしまった件が炎上に繋がった。

『VTuberのエンディング、買い取ります。2』ストーリーPickup

以下ネタバレ注意です。

楽しめない青年

「……実を言うと、おれはここ最近、VTuberを見ていて楽しいなんて感じたことがないんだ」

 海那は悲しくなって目尻に雫が溜まった。

 こうなる前の乃亜推しカルゴを、海那は良く知っている。

 知ってはいるけれども、取り戻せてはいなかった。

Case. 4 影をゆく高嶺の花

かつて業は【燃えよ、ぶい!】で白虎燐香を燃やした過去がありました

燐香がVらんぶるのサポートに徹するきっかけになる一因であり、業は当時のことを過去に執着した結果で後悔していると供述しています。

影山蛍側も黒歴史として記憶に刻まれていました(case.5より)

業は乃亜の炎上事件の後、1年間もの間彼女の跡を追ってVTuberを見続けています。

しかし、業はVTuberを楽しめておらず、VTuberに失望した影山花と同じような状態になっていました。

『方舟の行き先を照らす宝石になる』

好きな人の熱量を取り戻したい、海那の献身が伺えるシーンでした。

姉の表舞台を望んだ少女

影山蛍は演劇の分野で優れた業績を上げた少女でした。

児童演劇で賞を取り、青少年向けの劇団員となっています。

しかし、両親の死をきっかけに演劇の道を諦め、VTuber白虎燐香として演者の道を変えました。

影山花は姉の活動を追い、アルバムとして残すほどに応援しています。

花がどうしてダフを燃やして欲しいか、それはクズによって疲弊した現状から姉が復活することを望んでいたからでした。

妹の生活のためにVTuberを支える道を選んだ姉と、姉には表舞台で輝いて欲しかった妹。

これ以上ないくらいにすれ違った二人を見て、業は自分のルーツを思い出すのでした。

 次元が違うからこそ近く感じることがある。

 それがVTuberの良さであり、

「うん、絶対に会いたがってるよ。カルゴくんに」

 だからこそ好きになったのだ、この世界を。

Case. 4 影をゆく高嶺の花

すれ違った姉妹の行方

すれ違った姉妹を繋ぐきっかけは、VTuberが時折行うマンツーマンの対談でした。

もちろん花は白虎燐香の魂が姉の蛍であると知っています。

しかし、次元の違う別視点の燐香として花へアドバイスを授けるのでした。

なお、姉妹復縁の術としておしゃべりイベントを思いついたのは業です。

初めてのMCだったガーネット(海那)に協力を頼み、蛍を海那の友人経由で招待して実現しました。

1オタクとして久しぶりに最善を尽くした業と、やりきった気分の海那が印象的な場面でした。

炎上続きと企画倒れ

ダフとの同棲疑惑で騒がれた女性は、白虎燐香、海那の友人の稀林アミィ、怪星もめんでした。

騒動のきっかけとなる映像に入ってしまったのは裏方の影山蛍だと判明しましたが、炎上騒動の真犯人は別にいます。

  • どうして蛍がかばったことを迷惑に感じていたのか
  • どうして被害者のアミィにケンカ腰で応対するのか
  • どうして急に【洞穴のカンテラ】というホラーゲームで勝負を挑んできたのか
  • ここ最近で急激にゲームの腕を上げたのはなぜか

アミィの10万人耐久の阻害と悪質な切り抜き師の存在、不可解なもめんの行動の数々。

答えは案外単純なものですが、『VTuberが何を考えているか分からない』という伏線が回収されていました

まとめ:代役に逃げなかったガーネット

怪星もめんから指定されたゲームはホラーゲーム、海那にとって苦手なジャンルです。

練習当初は過剰なまでなリアクションで、業は家出して別の作業に勤しんでいました。

勝負も圧倒的な差をつけて勝ちそうなところ、復活した荒羅斗カザンからの投稿がコメント欄に貼られます。

初めて乃亜が絡んでいない炎上案件が戦況を大きく変えました。

『はじめは下手なプレイを晒していたくせに……! まだ一時間半だよ? 素人がいくら練習積んだって無理に決まってる! 代行ね。誰かが代わりにプレイしてるんだ』

『わたしは道に迷ったVTuberさんを救いたいだけです』

(中略)

『これでクリアです。さぁ、もめんさんはどうしますか?』

『…………』

『道を引き返して、謝りますか?』

Case.5 張り子の白い虎

そのゲームに精通している代役を立てたもめんに対し、海那は水闇ガーネットとして真エンディングまでやり遂げました。

最初にルート回収を優先し逆走したもめんと、順路で光を拾いに向かったガーネット

海底を照らす紅い意志というイメージは伊達ではなく、これらの対比が少女たちの進退を分けました。

朝依 しると/Tiv 『VTuberのエンディング、買い取ります。』は炎上を促進するブログを運営するほど闇堕ちした主人公苅部かるべ業が荒羅斗カザンとして、誰かを探し求めるヒューマンドラマです。

VTuberに期待の持てる終わらせ方を望む業たちにとって、白虎が再起しクズが墜ちる結末は清々しいものでした。

個人勢の限界を感じた海那は、1巻のトラウマを乗り越え、EDENプロジェクトへのオーディションに挑戦し合格を果たします。

EDENには業が追い求める夢叶乃亜の中の人が関係しているようであり……というところで2巻は幕を閉じました。

VTuberへ思い入れの深い人、普通の人が人生を捧げて求めるものに憧れる人へおすすめのライトノベルです。

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