警告タグとは? 創作物で不快にならないために

一次創作、二次創作にかかわらず、創作物にはタグが付けられています。これは必要な情報を提供するため付けられたもので、”攻略””解決法””紹介””感想””批判””危険””まとめ”……と沢山の種類が何気に使われています。

その一方で、「警告タグ」や「必須タグ」と呼ばれるユーザーを不快にさせないためのタグも考えられます。

この記事では上の定義のタグを「警告タグ」と題して、どんなものがあるかをまとめました。

警告タグの必要性

通常のタグだけでも創作物の情報を得ることができます。

それではなぜ警告タグ(赤字のタグ)を別枠でつける必要があるのでしょうか。

和室と洋室の様な好き好みをはっきりさせるためでもありますが、最も大きな理由は「読者を不快にさせないため」でしょう。

  • 子供に見せたくないグロテスク、残虐非道な情景。
  • 純愛展開などにおける性描写の暗示。
  • 既存の創作物を裏切る、もしくは特定の創作人物を誹謗する設定。

警告タグは以下の3つに分類されます。この3つすべてが、何らかの悪影響を及ぼす恐れがあるとされています。私は残酷な描写によって犯罪が助長されるという説明には懐疑的です。しかしこれらの描写を忌み嫌う人がいることは事実であり、だからこそ警告タグ別枠で表示する必要があると考えます。

なお差別や侮辱については最悪名誉毀損に問われます
特に根拠がない非難は警告タグ以前の問題であり、”小説家になろう””カクヨム””ハーメルン”などの禁止事項(利用規約内)にも書かれています。

警告タグの種類

この項目では警告タグの具体的な種類と解説を目的としています。

いずれかのサイトで指定されているものを掲載しているので、サイトによっては通常のタグで示されているものもあります。

R-15、R-18

Rー15、R-18はゲーム業界(CERO)や映画業界(R18+)などでも使用される、最も普遍的な警告タグです。性表現、暴力表現、非社会表現をまとめたもので、基準も業界の媒体によって異なります。

R-15

15歳以上推奨を示すタグであり、自主規制が必要な描写があることを示しています。あてはまる描写には下記のものがあります。

  1. 性描写(暗示、異常性癖も含む)
  2. 暴力やいじめ
  3. 麻薬・(未成年の)飲酒などの依存性物質の服用
  4. 出血など恐怖感を煽る
  5. ギャンブル

1は「同性愛」や「性描写」に、2と4は「残酷描写、暴力描写」にて説明するので、ここでは省きます。

3と5は依存症や憧れを危惧して、真似しないように規制が必要とされています。

覚醒剤(アンフェタミン類)やシンナー(有機溶剤の一種)など特定の商品名を出さなくても、薬を飲んでいることが書かれていれば適用されます。

ギャンブルの場合、金が動いていることがR-15の適用条件です。なので、競馬、競輪、麻雀、チンチロリンなどの描写だけでは含まれません。逆に宝くじなどの公営ギャンブルであっても、金が賭けられていれば必要となります。

R-18

R-18はR-15をさらに過激にしたものになっています。

一応これは、コンピュータエンタテインメントレーティング機構(CERO)や日本コンテンツ審査センターなどの法人が規定した自主規制です。

しかしR-15と比べ警戒度が上昇しており、小説サイトでは投稿の禁止(カクヨムなど)、隔離(小説家になろう、Arcadiaなど)のような対応策がとられています。

当てはまる描写は、著しく性的感情を刺激する性行為、暴力団の粛清など反社会的な行動の称賛、異常性愛の詳細描写など。R制限は性描写と反社会描写に2分できます

なお性行為(Rー18)と過剰な残虐行動(Rー18G)では求める物が異なるため、pixivでは分離措置が取られています。

ボーイズラブ、ガールズラブ

ボーイズラブ(BL)、ガールズラブ(GL、百合など)はいわゆる同性愛描写になります。同性がいちゃつく、恋愛している作品に対して付けられています。

LGBTのように実在すること、異性愛と区別する必要が薄いことから、小説家になろうなどでは通常のタグに含まれています。

しかし、特定の故人に対する愛情を抱くことは原作描写の変化を意味します。二次創作の場合、それにより原作崩壊を招く恐れがあります。……これは異性愛でも変わらないのですが。

注意点として、たとえ同性愛であっても性描写があればR-15に含まれます。

オリ主

オリ主(オリジナル主人公の略)は二次創作物専用の警告タグです。作者が独自に設定した人物が中心となる作品に適用されます。

これは一次創作で描写されていた人物が、二次創作により新たな人格として動く場合も含まれます。

なのでプレイヤーが意思無き人物の場合、大抵このタグが必要になります。
(ドラゴンクエスト、艦隊これくしょん、ポケットモンスターなど)

オリ主を創る利点は次のようになります。

  • 話の幅が広がる
  • 原作を踏襲しても”ずれ”が生じる
  • 自分で作っているため動かしやすい

次にオリ主を導入する欠点を述べます。

  • 原作のバランスが崩壊する
  • 原作キャラ同士の掛け合いの減少
  • 原作主人公の存在感の縮小
  • オリ主がヒロイン候補と結ばれる

要するに「物語を作りやすくなるけど、原作の良さが薄れるかもしれない」ということです。詳しくは下の「オリ主」を重点的に取り扱った記事を参照してください。

二次創作を作っているとき、独自のキャラクターを加えたくなることがある。 人物の心境、行動意欲が分からないから。 不可能だったことを可...

転生、神様転生、憑依

転生、神様転生、憑依の3つは少々意味は異なれど、いずれもオリジナルのキャラクターを原作世界に投影する方法になります。

転生・神様転生

転生はキャラクターを別の世界に生まれ変わらせることを指しています。死んだ描写からの再生、前世の記憶を引き継ぐ、別世界への幽体離脱、時間軸の逆行など。

神様転生は、転生のうち神様によって転生する展開がある作品に付けられます。神様のミスによって転生させるといったものが多い印象ですが、神様を介した勇者召喚などもありました。

原作の方向性と違うことになるため、警告タグとして存在しています。ただし異なる世界観の人物は、思想の違いから物語の幅を広げることができます。現実の世界観と異なったファンタジー、王国への恭順者と復讐者といった形です。

警告タグの詳細紹介、第3回は「転生・転移」についてです。これまで「オリ主」「性転換」と紹介しましたが、どちらにもこのタグは出現していました。それだけ転生・転移の使い道は多く、単体であれば大抵許される現象です。 この記事では転生・転移の違いを明確にすること、過去2回の警告タグとの相関を書くことを目的にしています。

憑依

憑依は次の3つに大別されており、どれも依り代に置き換わる現象を指しています。このうち、2と3が二次創作における憑依です。体に元々宿っていた人格が残っている点が転生と異なります。そのため、非現実的な多重人格とも捉えることができます。

  1. 悪霊などが憑りつくこと
  2. 別のキャラクターに意識を乗り移らせること
  3. 原作人物の立場に成り代わる

他の人格への態度や周囲への接し方を1つ1つ事細かに考えなければならない分、転生よりも複雑な作品になりやすいです。

残酷描写、暴力描写

残酷描写や暴力描写は、(キャラクターの個人的なトラウマ以外で)作者が思い描いた情景を詳細に描写した、かつ特定人物の傷や痛みを描いたものに付けられます。血飛沫や青痣などの他、陰湿ないじめ描写や過剰なホラー演出といったものも含まれています。

リアリティを追求したファンタジーやドラマ、殺害描写が入れられたミステリー、スプラッター作品のRー15は、大体この描写があることを示しています。

残酷描写の基準については下の記事に掲載してあります。

今回は警告タグの一つである「残酷(な)描写」について、できる限り客観的である判断基準を考えていきます。これは様々な所で判断基準が出さ...

性転換

性転換は性別が変化する現象を描いた作品に付けられます。周囲が変化を認識しない先天性性転換(転生、改変etc.)と変化を認識する後天性性転換(入れ替わり、VR、黒魔術etc.)に分かれています。これらは何を見せたいかによって用いる手法を選択しています。具体的な方法については下のリンクに掲載しておきました。

体の性別の変化に意識が引きずられることもあり、そうでなくても外見は変化します。原作人物や人間関係が変化してしまうこと、既存のイメージが崩壊することから警告タグに指定されています。

今回は警告タグの一つである「性転換」について、概要と方法を描いていきます。性転換という言葉を聞いて何を想像するでしょうか。恋愛関係をぶち壊す要素であり、新たな関係を築き上げる可能性もあります。非現実な場面に直面した人を観戦することもできれば、自分に投影して妄想を焚き上げる人もいるでしょう。

性転換と同性愛

なお性転換と同性愛が絡んだとき、基準はかなり曖昧なものになります。一例として下のものが挙げられます(外見ではどれも男性と女性の交際です)が、貴方はどこまでを同性愛としますか?

  • 「男性」と「女性に性転換した男性(意識:男性)」
  • 「男性」と「女性に性転換した男性(意識:女性)」
  • 「男性」と「女性体(意識:男性)」
  • 「男性」と「先天性に女性になった男性(意識:男性)」
  • 「男性」と「先天的に女性になった男性(意識:女性)」
性転換を創作の要素に取り入れるとき、時に考えなくてはならない問題、「これは同性愛になるのか?」についてのコラムとなります。精神を優先するのか、外見を優先するのか。何故性転換好きが同性愛を拒むのかを紹介してきます。

クロスオーバー

登場人物を登場させる、別世界の魔法や技の使用、主人公の異世界転移など、別世界の要素が登場する作品に当てはまります。定義上、同じ世界の別物語には使用されません。

演出の幅は広がりますが、元の作品のバランスを壊すことになるため、警告タグに指定されています。

アンチ、ヘイト

これらは原作もしくは原作人物を過度に貶める表現を指します。このタグをつける目的としては2つあります。

1つ目は不安からくる警告です。二次創作をするにあたって、個々人の解釈が異なることがあります。それによる性格や行動の食い違いを警戒して、非難を避けるために設置しています。

2つ目は展開上、主要登場人物をかませ犬にしなければならない場合です。地球防衛軍を過剰に強くした結果、ウルトラマンが要らなくなった。クリリン(転生体)がフリーザを倒す。日本海軍と陸軍が手を組み、マニラにいたダグラス・マッカーサーの殉職。

これらのようにどこかを強化・転生させた結果、一部人物が割りを喰う場合があります。批判を未然に防ぐために付けられます。

主要サイト別警告タグ

表記のずれはありますが、主要サイトの警告タグ、禁止措置は次のようになります。なお、検索結果で出ても、比率が非常に低い(投稿作品数の約0.1%以下)の通常タグは含んでいません。

○:通常タグ
:警告タグ
×:利用規約に反する

表1 主要サイトの警告タグ

R-15 R-18 同性愛 転生 残酷、暴力 性転換 クロス アンチヘイト オリ主
小説家になろう
カクヨム ×
ハーメルン ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○  ○ 
pixiv
Arcadia
○  ○ 
novelist.jp ○ 
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