TSF(性転換)とは どうして、どうやってキャラクターを性転換させるのか

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警告タグの1つである「性転換」は、肉体の性別が変化するという人間関係に劇薬になり得る要素です。

男性から女性への性転換TSFを含め、先天性と後天性の違いや類似ジャンルとの比較、そもそも性転換させる魅力と問題点についてまとめました。

親記事:警告タグとは

https://suzustory.com/2018/01/08/nizi-4/

目次

先天性と後天性

性転換は先天性と後天性に分けることができます。これは加害者以外が性転換を認識しているかで区別され、認識しているものが後天性性転換です。

性転換を基軸として話を展開する場合、周辺人物の反応を入れたいためほぼ確実に後天性となります。例外としては、原作主人公を先天性で性転換させて、オリ主がその補填をするという展開が挙げられます。

先天性:変わりゆく世界

先天性の特徴は、変化したという認識がないため自然なものと思わせられる点です。起承転結の起の段階に使われることが大半で、主に下の3つが考えられます。

  • 世界の改変
  • 意識の順応化
  • (異世界)転生

世界改変

世界を変えてしまえば、キャラクターを変化させることなど容易いことです。話の根幹を変えかねない程の劇薬で、性転換もそのうちの1つになります。

世界の記録とされるアカシックレコード(Akashic Records)を改ざんしたり、魔法や奇跡として表したり、範囲が広い分用語以外の共通点はほとんど無く可逆性も様々です。

世界記録を改竄させるアカシックレコードの他に、魔法や奇跡による世界変化も含まれます。範囲が広い分世界改変の用語以外の共通点は薄く、可逆・不可逆は問いません。

特殊な例としては、幻術や催眠空間といった一時的な環境変化も含まれます。

意識の順応化

心身二元論に依れば、身体の思想に心は影響されるとされます。この項目は、物語の展開の都合で理由もなく変化させたケースを指しています。方法に問わず不可逆変化です。

家族や友人からの扱われ方の変化、脳の考え方の変化といったように、順応化自体は人間の防衛本能や価値観の変化による科学的な現象とも考えられます。

後天性:人間関係を大事に

後天性性転換は、周囲が異常事態に気付いてくれる類です。原因や関係性の変化を描きやすい点、物語の主軸に起きやすい点が強みです。掌編から長編まで幅広く用いられています。

  • 脳移植
  • 仮想現実のアバター
  • 上位生命体による介入
  • 黒魔術・魔法
  • 入れ替わり
  • 憑依・乗っ取り

近未来的なものからファンタジーに突っ込んだものまで。作者の想像によって新しい手法が日々開発されていました。

脳移植

心身二元論に対し、心身一元論はニューロンの活動によって心が形成されるとしています。もし他の脳回路に焼き付けることができれば、脳本体を移植してしまえば。脳移植は意識を作る脳を別の体に移すことによって性転換を成し遂げる近未来的な手法です。

脳を移す先は人工体であったり、コンピュータの電子回路であったり、人間の体である必要はありません。脳移植自体は可逆性ですが、大きな犠牲をはらむものだと考えられます。

仮想現実のアバター

近年目覚ましい成長を遂げている分野の1つに仮想現実VRが挙げられます。この項目は現実世界でなく仮想世界で性転換をしてしまおうという試みです。実は見た目は2021年に公表されたメタバースで、声はボイスチェンジャーで可能になっています。

VRゲームは没入感の高さが魅力となっており、今後触覚の再現が可能になることで更に高まっていくでしょう。しかし没入感に由来する依存症や感覚の認識のずれが問題になってくると予想しています。このことを予想してか、ソードアートオンラインというライトノベルでは異性のアバターの使用が禁止されていました。

性転換技術としては、手軽かつ可逆性なことです。またキャラクターを演じやすい点、匿名性が担保されている点も強みでしょう。

上位生命体の介入

上位生命体による介入は非科学的現象の代表で、突然性転換してしまう傍迷惑な現象を指しています。世界改変に似た状況ですが、先天性と後天性で区別しています。

朝起きたら女の子になっていた(あさおん)や神様転生・転移による性転換などが当てはまります。強みは原理を考えなくても理解させられる点、欠点は上位生命体の扱いにくさや変化過程がない点です。

黒魔術・魔法

黒魔術・魔法による性転換は、別の登場人物によってもたらされます。魔法の代償、マジックアイテム、専用の魔術などやり方はいくらでもあります。

強みは自由度の高さ、弱みは1話限りのギャグシナリオにしない限り世界観を縛る点です。特に長編の場合説明の描写が求められます。具体例としては「DNAを書き換えて魔力を封印できる体に変化させる」とか「体と脳を繋ぐ霊的回路を切り替える」とかが考えられます。

入れ替わり

入れ替わりの特徴は、自分の肉体と精神が分離することや目の前にかつての自分がいることです。目の前に自分がいたり、他人の名前で呼ばれたり、はたまた目に映った鏡で気づかされたり。展開の方法も様々です。

強みは自分が残っていることや新たな人間関係の構築が簡単なこと、弱みは面子のために行動制限がかかることです。知人と入れ替われば連携を取ることで周囲を欺く、好きな人と入れ替われば相手のプライベートを知る、全く知らない人であれば新世界を体験する。他の性転換とは異なる物語ができあがります。

憑依・乗っ取り

憑依、乗っ取りは他人の肉体や精神を操る手段です。催眠や洗脳とは自分自身の体のように扱う点が異なります。いずれも後天性で加害者にとって可逆的な性転換です。

性転換の中でも加害者と被害者がはっきりと分かれる方法です。ゆえに完璧なハッピーエンドにすることが不可能な手段となっています。

性転換させる目的

全ての方法に共通するものとして、必ず違いが現れるという強みが挙げられます。物語の起点になるほどの要素であり、手段の豊富さから他作品と差別化することも容易です。

問題は賛否両論を招きやすいことです。まず容姿が確実に変わります。次に人間関係も変わりやすく、恋愛関係は崩壊します。不可逆性のものではオチを付けにくいという課題もありました。

それでも話のタネになりやすい点、タグに対してのファンが一定数いる点からコアな人気を誇っています。中には「理由なく性転換させて何が悪い」と性転換させてから理由を考える人もいました。

まとめ

  • 先天性性転換:周囲や被害者が変化に気づかない。世界改変や順応化など
  • 後天性性転換:周囲や被害者が変化に気づく。入れ替わりやVRなど
  • 可逆性性転換:元の姿へと容易に戻ることができる。VRや憑依など
  • 非可逆性性転換:元の姿へと戻るのに一悶着必要、もしくは永久的に戻ることができない。入れ替わりや脳移植など

警告タグの1つである「性転換」は、肉体の性別が変化するという人間関係に劇薬になり得る要素です。

男性から女性への性転換TSFを含め、先天性と後天性の違いや類似ジャンルとの比較、そもそも性転換させる魅力と問題点についてまとめました。

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