カラスのちょっと気になる特性7選【カラスの教科書】

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松原始の「カラスの教科書」では、カラスの特性について面白く簡単に説明されています。表紙にもあるように、イラストのカラスの可愛さが特徴の作品です。

今回は書籍中から7点、カラスの特性をピックアップして紹介していきます。

カラスの特性ピックアップ

2つのカラスを区別する方法

日本に生息する『カラス』は大方「ハシブトガラス」か「ハシボソガラス」の2種類です。ハシブトガラスは森林出身の都市部在住、ハシボソガラスは人里出身の河川付近とされています。

住んでいる場所以外に見た目や鳴き声も違います。特に「カアカア」と頭を前に突き出し尻尾を振って鳴いているのがハシブトガラス、「ガー」「ゴアー」と一気に頭を振り上げて鳴いているのがハシボソガラスです。

スズメはスズメ、カモメはカモメなのですが、カラスはいません。2種類とも〇〇ガラスです。仲間は〇〇バトしかいない鳩でしょう。

カラスの地声は大きい

ハシブトガラスは山間部の森林に住んでいました。当時の縄張りは直径1.5 kmに達し、縄張りの中に入ってくる輩に声を届かせる必要がありました。

「郊外深夜の騒音(30dB)」くらいの音を届けたいとき、90dB近く出さなければなりません。この音を5m先で聞くとピアノの近くや電車内の騒音(約80dB)に相当します。

嗅覚はない

ほとんどの鳥類は匂いを感じません。目で餌を見つけています。ではなぜカラス除けの匂いが売られているのでしょうか。

誤解の原因はコンドルにありました。彼は死肉を嗅覚で探しています。カラスも死肉をよく食べます。なので同じような探し方をしているのではないかと考えられたのです。

人の顔は覚えている

カラスは人の顔を認識できるから賢いという噂を聞いたことがあるかもしれません。

草山太一准教授(検索当時)が博士論文として提出した「ヒトを刺激とした視覚認知研究」(2005)や科研への経費申請時の概要など、実験下で人の顔を認知できるということは既に報告されています。

都市部のカラスが日常から人を見ているとは限りません。しかし危険人物は覚えており、因縁があれば警戒できます。

黄色が苦手で”は”ない

カラス除けとして知られる黄色透明なごみ袋。実際に効果が報告されており、市町村指定のごみ袋にも使用されています。ではカラスは黄色が嫌いなのでしょうか。

カラスは黄色が苦手なわけではありませんでした。ただ中身が見えないから破らなかっただけなのです。見える方に餌が見えるのであればそちらから食べる、自明の理といえます。

補足として、全ての袋が見えないのであれば手当たり次第に突き始めます。外れてもいいから餌を食べたい、死に物狂いで探して悪化しかねません。結局のところカラスの被害を抑えるためには、網や壁で防ぐしかないようです。

攻撃は最終手段

元々うるさいからなのか、カラスの威嚇は人にほとんど通じません。どうしようもなくやけくそになったカラスが取る最終手段が実力行使です。

念のため威嚇の方法について紹介します。

ハシブトガラスは鳴く間隔を短くします。次のステップでは「ガラララ」としゃがれた声を出します。第3段階では周囲を飛び回ります。直接向かってくるのは第4段階、カラスにとって優位を失うため最終手段なのです。

対策は前方に注意してゆっくりと迂回すること。むしろカラスを割けて電柱に当たる方が大事故に繋がります。

学者にも分からないカラスが黒い理由

カラスは黒いのが特徴です。でも黒く進化した理由は全く分かっていないのです。

なお艶の原因は構造色によるものです。羽毛の表面にあるケラチン層が散乱、反射することで光って見えます。金属光沢でなく、タマムシと同じ原理でした。

まとめ:意外と可愛い一面も

他にもカラスには面白い特徴があります。マヨネーズが大好きだったり、落ち着くためにサッカーボールにのっかったり、電線からぶら下がってみたり、ここでは紹介できなかった内容も松原始の「カラスの教科書」には載っていました。

カラスだからと先入観を持たずに観察してみると、案外楽しい時間になるかもしれません。

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