【バンドリ二次創作紹介】幼馴染から進みたい思い

幼いころから親の繋がりや近所といった理由で関係がつくられました。かつての関係を私たちは大きくなってから幼馴染と呼んでいます。しかし、当時何を思っていたのかを知ることもなく、関係が自然に消えてしまうことも多い間柄ともいえます。

今回は幼馴染の関係から進みたい少年少女を映した作品、ねむりーずなぶる。作『笑顔が似合う君に。』の紹介記事です。大筋だけ見れば、心の起伏は少なく淡々と仲を取り戻していく作品でした。一方でキャラクターのやりとりは見ていて楽しく、作者が原作を好いていることが伝わってきます。

小説情報

小説データ

URL:https://syosetu.org/novel/132765/
作者:ねむりーずなぶる。
警告タグ:オリ主
話数(2018/7/6):26話 222,698文字
UA(2018/7/6):54,843

(追記:2018年9月25日)Twitterおよびハーメルンのアカウント削除によりリンクを削除しました。

あらすじ

今井リサは幼馴染である湊友希那の笑顔を見る夢に向かっていた。友希那はガールズバンドとの出会いを通して変わっていく。笑顔を見せるようになったいま、今井リサは役割が消えたことを気にしていた。
三神拓海はリサ、友希那の幼馴染だったが友希那のいじめから逃げ疎遠になってしまう。半年ぶりに初恋のリサと再会。今度こそ二度と離れない、と心に誓う。

主要登場人物

三神拓海(みかみたくみ)
優秀進学校『鶴藤高校』の2年生。リサ、友希那の幼馴染。中学からリサに一目惚れしている。ただし押しバンドは『Pastel*Palettes』。文化祭でバンド『Geran』を結成してギターボーカルを担当した。
今井リサ
バンド『Roselia』のベース。拓海と両思いなのだが互いに告白していない。周りに対して世話好きだが、自分のことになると弱い。
湊友希那(みなと ゆきな)
バンド『Roselia』のボーカル。中学時代にいじめられていた。拓海のことが好きだったが、2人の気持ちを察して身を引いた。
山本洸(やまもと こう)
拓海の中学からの同級生。重度の『Roselia』好きでプライベートまで知っている。『Geran』でキーボードを担当。
音羽夏美(おとば なつみ)
拓海が高校で知り合った重度のゲーマー。得意分野はリノ算。『Geran』でベースを担当しており、リサの失踪時は『Roselia』のベースを代替しようとした。
荒波千紗(あらなみ ちさ)
拓海らのクラスの委員長。拓海からは委員長と呼ばれている。『Geran』ではドラムを担当した。
氷川日菜(ひかわ ひな)
リサのクラスメイトの奇人。『Pastel*Palettes』のギター担当。

原作:BanG Dream!

ブシロードが手掛ける声優バンドユニットに加えて、小説や漫画、アニメなどを幅広く扱うメディアミックス作品。
前回は『Pastel*Palettes』でしたが、今回は『Roselia』について取り上げます。キャラクターとしての『Roselia』は、音楽性を高めるために組まれた本格派です。カバー曲は『紅蓮の弓矢』や『ETERNAL BRAZE』といった重い曲が多く、相対的な難易度は高めとなっています。
一方声優バンドユニットとしての『Roselia』は年数回のライブと声優業を兼任する過労チームといえます。想定外のヒットに合わせたスケジュールの厳しさから、2018年度前半だけで2人交代する惨事になっていました。

ストーリーPickup

以下作品の内容について言及します。詳細には書かないようにしていますが、1から見たい人はスキップすることをすすめます。

伝わらない気持ち

夏美とはよくいっしょにいる仲ですが、拓海にとっては同性の友人扱い。いじめを見逃した罪悪感が残っている友希那については見守る存在。リサの周りの女子にも何度か会っていますが、いずれも友情以上の気持ちが芽生えることはありませんでした。
このように拓海は心の中では最初からリサ一筋でした

リサも拓海のことを好きな男性だと思っています。幼馴染の関係を変えたいとも思っていました。一方で断られることを恐れて告白できずにいました。
夏美は親友以上の間柄である拓海のことが気になっていました。素直に気持ちを言えないため、目を引こうと行動はしています。しかし鈍感な拓海に通じることはありません。

文化祭前日、拓海と夏美が2人で帰っているところにリサが介入したことで出会いました。夏美は正体を知らずにマウントを取り、リサは夏海が知らないであろう中学生のころの情報を自慢します。
この場は拓海が「お化けがいる」とうそをついて回避しました。後に好みが似ていることを知ったリサたちは仲良くなり、拓海たちの尾行をするほどの親友になっています。

「あぁ、悪い、紹介するよ。俺の高校の友達……「親友、でしょ?」……親友の、音羽夏美だ」
後半は震え声で夏美を紹介すると、彼女は一歩リサ近づく。
「どうも、初めまして。私は拓海の親友の音羽夏美です。もしかしたら、今後関わることがあるかもしれませんが、宜しくね。えーっと?お名前なんでしたっけ?」
……あれ、なんか言い方に棘がありませんかね?夏美さん?そして微妙に俺の方に距離を詰めるのはやめてくれませんかね?あと、その笑顔、怖すぎますよ?それと、なんで親友を強調したんですかね……。
俺が、顔をひきつらせながら頭の中でツッコミを繰り広げていると、リサもリサで、顔をひきつらせていた。おぉ……あのリサが少しだけ怒っているようだ。珍しい顔が見れて俺はとても嬉しいです。


第5話 会合。より引用(3点リーダーのみ変更しています)

心の叫び

かつて友希那の父親が音楽を愛していたころ、伝えたい叫びをテーマにした歌詞があった。
友希那が父の思い出から『LOUDER』を発掘、Roseliaのメンバーにも受けがよく曲のラインナップの1つになる。拓海は彼女たちが気づかなかった意図を知り、伝えるために一夜限りのバンドを結成する。


拓海は当初文化祭の準備を面倒だと思っていました。リサたちがいる羽丘女子と知ると一転、やる気を出してお化け屋敷の準備を手伝っています。
文化祭のオープニング、拓海たちはトリでバンド演奏することになっていました。3日目の締めに参加するための予選、洸と夏美が緊張するそばで拓海はほとんど緊張していません。遅れてきた千紗を加えた4人で1000人強の舞台に立ちました。
最初の曲はリサたちのバンドから『LOUDER』。直接伝えられない思いを伝えるため、リサへ伝えたい心の叫びを曲にのせます。

リサたちの尾行大作戦

友希那から届いた1通の頼みを拓海は受ける。
当日、リサと夏美は2人を付けていた。デート観察を面白がっている夏美と違って、リサは拓海の好意の方向を心配していた。


スイーツビュッフェに行きたいけれど他の人に素顔を晒したくない。たまには拓海とふたりきりで外出したい。頼みがある、と友希那は拓海にメールを送りました。
デート当日、浮かれる友希那は、『孤高の歌姫』という呼び名に沿わない猫カフェを期待する少女でした。猫カフェを堪能してAfterglowの方々に見つかったもののスイーツビュッフェに参加します。
そんなデートの裏を付けている2人の少女がいました。リサは拓海を友希那に取られたくないと後を付け、夏美は浮気を気にしていた当初からかけ離れて、仲良くなりたいと妄想を駆り立てます。
この章では主に友希那と夏美が暴走しています。ほぼほぼ暴走する夏美と拓海が絡むと暴走するリサ。本作の中で最も気に入っているのがこの章での2人のやりとりでした。重々しい雰囲気はどこにもなく心の内から正直に笑っています。最初のリサたちからビュッフェの取りあう姿は想像できませんでした。

言葉にしてはいけない思い

拓海は単色だった私を鮮やかにしてくれた。リサと拓海が両想いだと知っているからこそ、心の底に鍵をかけた。
異性として特別に想えるからこそ、私はもう一度封印する。


拓海たちとはぐれたリサたちでしたが、思い出の公園で再び見つけました。拓海たちが座っているベンチの裏に陣取って観察します。
友希那は互いの気持ちが両思いだと分かっているから、これが実らない思いだと知っていました。言葉にして恋後ことを伝えてはならないことを理解し、「ありがとう」と抱きつきます。抱きついた思いは伝わらず、拓海はとりあえずかつてのように頭をなでていました。
涙とともに心を落ち着けた友希那は、リサに気持ちを伝えるように催促して独りで帰っていきました。

まとめ:伝えたい言葉

「そういえば、拓海〜、タンポポの花言葉、いい加減教えてよ〜?」
そう言いながら俺の前に回り込むと、意地らしく「にっしっし」と笑う。
「いや、お前絶対知ってるだろ……」
呆れ半分にそう言うと、リサが更に調子に乗りながら、俺の手を握って、そのまま彼女が、自身の胸の前に持っていく。
「いやー、アタシバカだから分かんないなぁ〜。拓海クンの口から、ちゃんと言ってくれないと、記憶に残らないかも〜?」


Last.眩しい君に、伝えたい言葉。より引用(三点リーダーのみ変更しています)

心の中で強く思っていても、言わないと伝わらない言葉があります。特に恋愛といった人生の転機となる分岐については、失敗するかもと余計なことを考えてしまいがちです。
クリスマスイブの日、拓海から誘ったデートの末にリサは拓海に思いを伝えます。自分から伝えなければならなかった、と拓海は改めてリサへ告白しました。互いが好きだと気づいて3年以上、ようやく新たな段階に進めました。

本作はストーリーよりもキャラクター同士のやり取りが印象に残った作品でした。見た目は浮かれているが中身は真面目なリサと清楚な見た目だけれども口調は崩れている夏美、対照的な相手を作ることでより一層リサの弱い部分が映されています。二次創作の王道である「好きな作品の好きな部分を映し出す」に則っており、原作とのずれに寛容で作品や人物が好きな人におすすめできる作品でした。

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告
レクタングル(大)広告

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告