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「負けヒロインが多すぎる!」のキャラクター、小鞠知花の魅力とは
雨森たきび/いみぎむる「負けヒロインが多すぎる!」(通称マケイン)のキャラクターである、小鞠知花の魅力を紹介する記事です。
色々な負けヒロインが登場する本作ですが、小鞠知花の魅力は一度熱中した際の想いの強さだと考えます。
恋を掛け違えて身近な人を支えたいと願う健気な少女、小鞠についてみていきます。
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目次
小鞠知花_主要関連人物
小鞠知花
「わ、わっ、わたし、ぶん、文芸部1年のっ、です!」
そこまで何とか言い切ると、ゲボゲボと咳き込む。
なんだこの女の挙動不審っぷり。俺など問題にならないぞ。
「え? 誰? どこの?」
「あっ、あの、小鞠です! 文芸部 小鞠知花!」
小鞠と名乗る女生徒は、ぶかぶかの夏服の袖を引っ張りながら、涙を浮かべた大きな瞳で見つめてくる。
「負けヒロインが多すぎる!1『~1敗目~ プロ幼馴染 八奈見杏菜の負けっぷり』」
人見知りで不愛想すぎる文芸少女、マケイン3号。
文芸部の部長に惚れていたが、彼が夏合宿のさなかに副部長に告白し受理されたことによって、間近で振られた。
小説の腕は確かで、悪役令嬢モノの投稿小説をネット小説の日間ランキングに押し上げている。
三島由紀夫×太宰治派閥。
月之木古都
眼鏡をかけた文芸部の副部長で、元生徒会役員。
太宰治×三島由紀夫を愛し、18禁を部誌に載せようとしたこともある腐女子。
毎年毎年『義理』と書いたチョコをバレンタインに送っていた。
玉木慎太郎
文芸部の部長。
正体は『拾った奴隷少女の正体がSランク冒険者だったので俺はヒモになることにしました』の作者たろすけ先生。
累計ポイント2万以上で100万文字以上書き上げている。
高2のクリスマスに、『グチグチと私をディスったあげく。行こくれたら俺が貰ってやるから心配すんな』といった最低の告白をして、古都に振られたと思い込んでいた。
合宿の日の深夜、温水たちに誤解を正され、無事に古都と結ばれる。
温水和彦
ツワブキ高校1年C組のぼっちで文芸部の元幽霊部員。
ぼっちに達観しており、学校中の水道の味を夏までに覚えきった猛者。
趣味はライトノベルで大人買いをする派。
2つ下にパーフェクトな成績とブラコンを両立する妹・温水佳樹がいる。
八奈見杏菜
ゆるふわ可愛い系でクラスでも目立った存在で、たぶん本作のメインヒロイン。
袴田とは十二年来の幼馴染で、子供の頃に結婚を誓った仲だった。
袴田の恋愛物語のクライマックス、空港に行くきっかけを与え送り出したことで負けヒロインとなる。
「お嫁さんって、いくつの頃の話?」
「小学校に上がる前だから4、5歳くらいかな」
それはノーカンだろ。
「これって浮気じゃないのかな。ちょっと可愛くて胸が大きい転校生が来たからって乗り換えるとか」
(中略)
「やっぱ八奈見さんと袴田、付き合ってたんだ」
「え? や、やだ、そう見えたかな。ちっちゃな頃からお似合いだって言われててね。やっぱり外からはそう見えるよね。えへへ」
赤らめた頬を恥ずかしそうに押さえる八奈見。
え、つまりそれって……?
「付き合ってなかったのか? じゃあ浮気でもなんでもないじゃん」
俺の言葉に、八奈見の顔色が変わる。
「負けヒロインが多すぎる!1『~1敗目~ プロ幼馴染 八奈見杏菜の負けっぷり』」
焼塩檸檬
「負けヒロインが多すぎる!」のキャラクター、焼塩檸檬の魅力とは
雨森たきび/いみぎむる「負けヒロインが多すぎる!」(通称マケイン)のキャラクターである、焼塩檸檬の魅力を紹介する記事です。 色々な負けヒロインが登場する本作で...
こんがり日焼けした体育会系少女で、1-Cクラスの人気者。
Dクラスの綾野光希に惚れていたが、塾で付き合った千早という少女の存在を知り振られる。
「入部届、ちょうだい」
焼塩は入部届に名前を書きながら、ぶつぶつと呟く。
「あれー……光希……彼女いたんだー……あはは……あたしって……今まで何してたんだろうね……」
うん、空回りしてたんじゃないかなー。言わないけど。
「負けヒロインが多すぎる!『~2敗目~ 約束された敗北を君に 焼塩檸檬』」 p.165
「負けヒロインが多すぎる!」小鞠知花の魅力4選
水道の味を知るぼっち少女
クラスの人気者である八奈見や焼塩と違って、温水と同じぼっちに属しています。
小鞠は温水と校内の水道で語れるくらいには水道を周る余裕がありました。
しかし、温水と小鞠で4階東側の水道へ持つ感情は違います。
- 温水は日の浅い1~2限を至上とし、カルキ臭の薄さと水の冷たさを美徳とする
- 小鞠は昼食前のぬるい水を好み、カルキ臭によってトイレ飯への負担を減らす
部室が昼食時に利用できないからトイレに籠る、少女の悲しい一面が映し出されてしまいます。
これには温水も同情して、人気のない場所を共用するよう薦めるのでした。
真正面から告白して(1巻)
「えと、その、好きなんです! 部長のこと! わた、わたし、ずっと好き、でした!」
小鞠の口から言葉が堰を切ったようにあふれだす。
「わ、私のこと、ちゃんと見てくれて、嬉しくて! 部長のこと好き、だから! 付き合って、ください!」
言葉の最後は声がかすれて。言い終わると全てを絞り出したかのように小鞠は涙目で俯いた。
「負けヒロインが多すぎる!1『~3敗目~ 戦う前から負けている 小鞠友花の撤退戦』」
結局告白していない八奈見や焼塩と違って、小鞠は好いている部長へきちんと告白しています。
優しい部長は後輩としてしか見ていないと分かっていても断り切れずにいました。
結局部長が告白下手だと発覚し、小鞠の勇気は部長と副部長の仲を繋ぐきっかけになってしまっています。
負けヒロインとなった後も小鞠は想いを秘め、文芸部に留まり続けました。
別れのために全てを費やして(3巻)
「さ、最後まで、わ、私に書かせて、欲しい」
まだ書くつもりか。とっさに出そうになった否定の言葉を飲み込む。
「……いつ完成する?」
「あ、明日の朝まで、には」
――寝ずに書く。つまり小鞠はそう言っている。
どうせこいつは止めても書くに違いない。俺は小鞠に見えないように苦笑いした。
「負けヒロインが多すぎる!3『~2敗目~ お待たせしました姫宮華恋』」
小鞠は自分をしっかり見てくれた部長・副部長を好んでいて、たくさんの恩を感じていました。
文化祭で少しでも返したい、全てを独りで背負って展示物を作ろうとしていました。
結果小鞠は倒れて、温水が自宅に訪問することとなります。
自分が過労で倒れたとしても決して恩返しを諦めない、想いの強さが共有されていると伝わる一場面でした。
たとえ裏切られたとしても(6巻)
「わ、私に、手伝わせろ」
その言葉は余りに思いがけなくて。
檸檬は混乱して首を横に振りながら、後ろずさる。
「でも小鞠ちゃん。あたし文芸部のみんなを裏切ったんだよ。怒ってないの?」
「お、怒ってるよ! めちゃくちゃ、怒ってる! けど」
小鞠は焼塩に向けて、足を踏み出す。
「わ、私たちを裏切ってまで! そこまでして、欲しいものがあるんなら! 手伝うだろ! 友達、だから!」
一気に言いきると、小鞠はよろめいて踏みとどまる。
「負けヒロインが多すぎる!6『~3敗目~ サヨナラの季節』」
友達が少ないとしても、小鞠は一人一人を大切にしていました。
もし焼塩が勝ったのならば、文芸部は自分と八奈見だけになって部活動として成立しなくなります。
それでも焼塩の想いを尊重して、副部長としての立場より友達の立場を優先しています。
小鞠知花まとめ:文芸に賭けた強い想いを秘めた負けヒロイン
「わ、私、月之木先輩もいた三人の時間が好きだったけど。が、合宿の時、それを全部壊してもいいくらいに思って。だ、だから。き、綺麗な思い出だけ残すのは……なんか違うかなって」
小鞠は机から降りると俺に背中を向けたまま、後ろ手に指を組む。
「そ、それでも部長は、私の嫌なとこも全部ひっくるめて、受け止めてくれて」
隠れそうな夕陽を背に、小鞠が俺を振り返る。
「――部長のこと、好きになってよかった」
「負けヒロインが多すぎる!3『~3敗目~ さようならには早すぎる』」
小鞠知花を象徴する発言を引用しています。
文化祭が終わって別れの機会、少女は部長に『もし副部長がいなかったら振り向いてくれたのか』と秘めていた本音を口にしました。
先輩たちが結ばれたとき部活を辞める選択肢もあったでしょう。
しかし、小鞠は好きだという想いを一貫させて、ときには予想外な勇気を吐き出しました。
以上より色々な負けヒロインが登場する本作ですが、小鞠知花の魅力は一度熱中した際の想いの強さだと考えます。
恋を掛け違えて身近な人を支えたいと願う健気な少女、小鞠についてみていきました。
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