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「負けヒロインが多すぎる!」のキャラクター、焼塩檸檬の魅力とは
雨森たきび/いみぎむる「負けヒロインが多すぎる!」(通称マケイン)のキャラクターである、焼塩檸檬の魅力を紹介する記事です。
色々な負けヒロインが登場する本作ですが、焼塩檸檬の魅力は青春に全てを捧げすぎた故の無自覚でしょう。
どこぞのワンチャン賭けている少女と違い、1年生の間は清涼感漂うストーリーが描かれました。
互いに鈍感で友情以上を知らなかった少女たち、焼塩檸檬の魅力について触れていきます。
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『負けヒロインが多すぎる!』はAudibleで2023年9月から徐々に発売されており、今後も続巻が期待されます。
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目次
主要関連人物
焼塩檸檬
こんがり日焼けした体育会系少女でマケイン2号。Dクラスの綾野光希に惚れていたが、塾で付き合った千早という少女の存在を知り振られる。こうみえても大学教授の孫。
2巻の物語は焼塩が綾野と密会していたことをきっかけに展開される。
温水和彦
ツワブキ高校1年C組のぼっち。ぼっちに達観しており、学校中の水道の味を夏までに覚えきった猛者。趣味はライトノベル。投稿サイトでの評価は思うように伸びなかった。
2つ下にパーフェクトな成績とブラコンを両立する負けヒロイン温水佳樹がいる。
八奈見杏菜
負けヒロインことマケイン1号。袴田とは十二年来の幼馴染で、子供の頃に結婚を誓った仲だった。振られて以降は食事の描写が目立つ女の子。
小鞠知花
人見知りで不愛想すぎる文芸少女、マケイン3号。
文芸部の部長に惚れていたが、彼が夏合宿のさなかに副部長に告白し受理されたことによって、間近で振られた。
小説の腕は確かで、悪役令嬢モノの投稿小説をネット小説の日間ランキングに押し上げている。
三島由紀夫×太宰治派閥。
「負けヒロインが多すぎる!」のキャラクター、小鞠知花の魅力とは
雨森たきび/いみぎむる「負けヒロインが多すぎる!」(通称マケイン)のキャラクターである、小鞠知花の魅力を紹介する記事です。 色々な負けヒロインが登場する本作で...
綾野光希
眼鏡のかけた背の高いイケメン。塾に通っており成績は優秀。温水のことを仲の良い友達と思っており、高い評価を付けている。
朝雲のことを夢を共有できる彼女だと考えている。
朝雲千早
バレリーナのような容姿をしている勝ちヒロイン。綾野・焼塩とは塾仲間の同級生で成績は学年トップ。
発明が得意なストーカー気質で、盗聴器などを自作していた。
「負けヒロインが多すぎる!」焼塩檸檬の特徴4選
恋を知らなかった少女
捻挫をして運動を禁止されてしまって暇になった焼塩が、本を読んでいる綾野に絡んだのが始まりでした。
少女は本を読むのは苦手でも、綾野に読んでもらうのは心地よいと感じました。
だから足が治っても、理由を付けては一緒に読書に興じています。
焼塩は中2の夏、綾野を追って県内有数の進学校であるツワブキに進学することを決意しました。
学内下位の発言にほとんど信じてくれませんでしたが、綾野だけは的確なアドバイスで焼塩を応援しました。
- 一般入試は不可能だから推薦入試に絞る
- 内申点が重要だから教員に聞いてきた方法を伝える
- 陸上部の部長に立候補して好成績を出す
焼塩は全てを実行し、ツワブキに進学できました。
綾野にとって焼塩は一緒に通いたい人であり、それだけ尽くす価値があると考えていました。
しかし、綾野はその気持ちが「恋」と呼ばれるものであることを、朝雲と付き合うまで知りませんでした。
「だってさ、こんなに幸せなことがある? 好きな人が、自分のことを好きだって。それだけであたしは十分幸せだよ」
――たとえ、あなたの傍にいられなくても。
檸檬はその言葉を胸の奥に閉じ込める。
これは気づいた瞬間に終わった恋だ。
「負けヒロインが多すぎる!2『~4敗目~ 焼塩檸檬は口を開いた』」
スタートラインに気付かない(1巻)
焼塩檸檬は恋愛に関して子供のままでした。
綾野光希との関係を幼馴染の親友に留め、その先にある性的な感情の存在すら知りません。
温水のまえで上半身裸でいたシーンは、彼女の無自覚かつ危険性を周知するものでした。
綾野に彼女ができたと知ったのは、彼が自己申告したタイミングです。
置いていかれた感情を発散するため、焼塩は文芸部への入部を決断しました。
「入部届、ちょうだい」
焼塩は入部届に名前を書きながら、ぶつぶつと呟く。
「あれー……光希……彼女いたんだー……あはは……あたしって……今まで何してたんだろうね……」
うん、空回りしてたんじゃないかなー。言わないけど。
「負けヒロインが多すぎる!『~2敗目~ 約束された敗北を君に 焼塩檸檬』」 p.165
焼塩檸檬が負けヒロインになった所以は自分自身で語っている通り、妥協して行動しない点です。
綾野との関係も良好で、他の負けヒロインと違って十分勝ち目がありました。
直感で勘づいた良い子(2巻)
焼塩は想い人が恋愛をしている現実を理解していて、綾野へ友達として恋愛相談に乗ってあげています。
ただ隣にいるだけで楽しい、しかし、悪い心が『可愛いと思って欲しい』『別れて欲しい』と唆してきました。
焼塩は2人に申し訳なく思い、2巻の中盤では新城の奥地にまで逃げていたのです。
このように焼塩に罪悪感があり、時間を置いて自分自身でほとんどを解決しています。
2巻の顛末、拳を合わせ再び友人として綾野たちに接するようになった少女に、カラッとした明るさを感じました。
「隙あらばワンチャン……そのくらいやりかねない雰囲気がある」
「わんちゃっ?! それって悪い女じゃん! ぬっくん、悪い女の友達いるの?!」
いるんだ。残念ながら。
「だけど二人の仲を壊したくはない。だからその子は、新しい関係を作ることを選んだ。付き合いだした二人を心から祝福できるように、新しい距離感を今もずっと探ってる。自分の好きって気持ちも、側にいたいって気持ちも否定したくないから」
「……言葉は綺麗だけど、その子ワンチャン狙ってるんだよね?」
うん、多分。
「負けヒロインが多すぎる!2『~3敗目~ 振られたことのない者だけが負けヒロインに石を投げなさい』」 p.222
他人の願いを潰せない
「あたし、こういうとこではお願いはしないんだ」
焼塩は頭の後ろで手を組んで、なにげなく答える。
「どうして?」
「あたしの願いが叶ったら、その分誰かの願いが消えちゃう気がして」
少し寂しそうに笑って。
「だからあたしは――願わない」
「負けヒロインが多すぎる!6『~1敗目~ 潮風の告白』」 p.61
焼塩檸檬は優しい少女であり、誰かの望みを消してしまう行為に耐えられません。
竹島にある神社にて温水が何を願うかを悩む中、焼塩は願っていいかを考えていました。
6巻の騒動は『焼塩檸檬が陸上部と文芸部を辞める事件』に由来しています。
先輩の夢の可能性を守るため、焼塩は陸上部の舞台から降りようとします。
しかし、焼塩の取った手段は多くの謎を残しました。
- 中学時代は陸上部のエースであり、(推薦のため)賞を取っているのにどうして辞退ではなく退部なのか
- 陸上が好きなのは変わっていない
- どうして陸上部だけでなく文芸部も辞めようとするのか
- どうして温水和彦を巻き込んで帰宅部を作るのか
授業後は友達と遊んで、綾野たちと同じ塾に通って、いつかは恋をする。
青春の区切りを求めて、焼塩は温水に人生を賭けた勝負を持ち込みました。
焼塩檸檬まとめ:無知から始まって遠慮を止めて
「周りのこととか考えて動かなかったけどさ。あたし全力でわがままになるよ。わがままになって勝ちまくって、誰にも文句を言わせない。言われてもぶっ潰す」
笑顔のまま、焼塩は断言する。
「部活以外の青春はいらない。欲しくない」
それは自暴自棄でも開き直りでもない。
焼塩の深い茶色の瞳に合った、戸惑うような不安の光は完全に消えている。
「負けヒロインが多すぎる!6『~4敗目~ 焼塩檸檬という女』」 p.301
少女は恋を自覚して、直感で避けていた妥協を止めました。
成長して変わっても、負けヒロインBの魅力は青春に活きる輝きのままだと考えています。
全国を獲ると宣言しても文芸部との両立を続け、焼塩檸檬は青春を満喫していました。
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