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【RTA 二次創作紹介】がっこうぐらし!ver2.0_RTA 『一人ぼっちの留年』ルート≪参考記録≫
流れに逆らおうとしたところで無駄なことだ。流れに身をまかせれば、どんなに弱い人でも岸に流れ着く
ミゲル・デ・セスバンデス(代表作『ドン・キホーテ』)
本記事はゆキチ様作、「がっこうぐらし!ver2.0_RTA 『一人ぼっちの留年』ルート≪参考記録≫」の紹介記事です。とあるルートの攻略に乗り出した走者。待ち構えていたのは様々な想定外でした。気づいていないのか、目を背けているのか、到達が絶望的になっても諦めない走者とキャラクターの対比が印象的な作品となっています。
※原作前半部分のネタバレを含みます。
RTA小説のまとめ記事です。
https://suzustory.com/2021/12/26/nizi-33/
目次
小説情報
小説データ
URL:https://syosetu.org/novel/206570/
作者:ゆキチ
警告タグ:R-15, オリ主
話数(2022/2/18): 15話 190,946文字
UA(2022/2/18): 235,025
あらすじ
本RTAは、一部のコアな性癖(メリーバッドエンド)を持つ人のカタルシスを刺激するルートのRTA……のはずだった。
リセット疲れで妥協してしまい、猛烈にチャートから外れてしまい、未踏の領域に突っ込んでいった。それでも結果的には面白かった為、参考記録として残されている。
主要登場人物
万寿柳(やーくん)
筋力と持久力が低いショタ(高校三年生)。代わりに初期スキルを3つ所持しているため、プレイスキルとレベルアップを駆使すれば闘える上級者向けキャラクターといえる。
初期スキル一覧
- 発見:全行動の発見率アップ
- 隠密:『かれら』の探知能力の減少
- 話し上手:会話による好感度上昇率アップ
走者
今回のRTAを走っている語り部。フラグ回収に定評があり、想定外によく見舞われる。とはいえ、RTA中の攻略wiki読み込みや会話無視と自業自得な部分もある。
所業から付けられたあだ名は『リガバーの人』
丈槍由紀:ゆき
猫耳帽子をかぶったピンク髪の女の子。体力や戦闘力が低い代わりに探索技能に優れる。また、癒し効果もあるが、由紀の状態次第では逆作用する場合もある。
本作ではやーくんにお熱な少女。りーさんからは柳君に近づく人物に威嚇している様子から子猫のように思われていた。
若狭悠里:りーさん
こげ茶色のストレートロングヘアーの先輩。開始時点では園芸部に所属しており、学園屋上の菜園を管理している。小学生になる妹がいた。
条件を満たすとふぁみりーさんへ進化する。好感度と正気度が固い状態で固定となり”おくりもの”も手に入るが、その前にゲームオーバーを搔い潜る必要がある。
佐倉慈:めぐねえ
国語教諭、生徒からのあだ名はめぐねえ。7日目(あめのひ)に分岐があり、本作では助けられる。
性能は高いが、優しすぎてかれら(学生)を傷つけることができない。状況次第では覚醒する。
用語集
『一人ぼっちの留年』
本RTAが目指しているエンディングのこと。
- 学園生活部+αの生存
- 全員の好感度が一定以上
- 抗ウイルス剤を保有していない
- 主人公が感染状態
- 学園の脱出に成功する
の条件を満たすことで見ることができる。走者によると『空しくも希望を託すような』メリーバッドエンドで、最高評価を下している。
『偽物の家族』
走者が大好きなエンディングの1つで、りーさんの正気度が条件の一部となっている。
どう考えてもフラグである。
かれら
謎の感染症によって、理性を失った人。いわゆるゾンビ。噛まれることによって感染するとされるが……。音や光に反応する、無意識に日常を繰り返すなど。人の性質に近い。
職員用緊急避難マニュアル
ゾンビ化させる災禍を予測して、緊急避難先を定めている文書。ランダルコーポレーションと深い関わりにあり、卒業するためには誰かが読まなくてはならない。
がっこうぐらしRTAにおいては、精神(SAN値)を大幅に削るアイテムである。なにせ、この災害が人為的に起こされたものであり、プロジェクトに教員が関わっていたことを示しているのだから。
緊急時用の抗ウイルス剤の在処を示している、このRTAにおいてはもう1つ重要な意味を孕んでいる呪いの一品。
ストーリーPickup
以下、作品へのネタバレを含みます。
幼馴染システム
ver. 2.0で実装された救済システムです。利用方法はキャラクタークリエイトのとき名前欄に(幼馴染)と入力するだけでよいが、誰の幼馴染になるかは選べない。幼馴染に選ばれたキャラクターとは好感度が5上がる(上限10)
ゆきを幼馴染にした特典は、アウトブレイク開始前に出会った全ての人(モブ含む)の好感度が5上がる(上限10)
走者の計算はアウトブレイク開始前から崩れ去っていました。5+5となったゆきの好感度で、いざという時柳君を見逃してくれるのでしょうか。
想定から外れて
走者はRTAのチャートを組み本走に望んでいました。しかし、好感度のミスからぼろぼろに瓦解していきます。体格を補う武器として用意したバールはめぐねえに回収され、職員室攻略組から外され、緊急避難用マニュアルの処分に失敗し……
度重なるズレが積み重なった結果、柳君は経験値を全く稼げず、想いでの料理を振舞ってあげられない要介護者になってしまいました。更に走者の裏で学園生活部の面々が気を遣っていたいたことを、柳と走者は知りません。果たして、7日目以降まで雰囲気は持つのでしょうか。
雨の日の代償 Re-What Collapse?
走者とキャラクター、2つの視点が完全に分かたれたのは雨の日でした。走者の知る攻略法を伝えられなかった、キャラクターが抱いた柳君への気持ちが届いていなかった。敗因は思い込みだと傍観者視点では言えますが、どうしたらよかったのか無常観に駆られました。
Re-what Collapse?
果たして、彼女たちが失ったのは何だったのでしょうか。
『偽物の家族』
本小説は伏線回収に定評があります。走者は好きだと言った『偽物の家族』エンディングも当然出てきます。
達成条件は次の通り。
- りーさんの正気度が減少し、覚醒イベントに失敗する
- りーさんにとって”都合の良い現実”が見えている(ゆきちゃん化、彼女の場合家族と認識する)
- 好感度が一定以上
- 2分間2人きりで同じ空間におり、キャラクターを洗脳すること
以上です。条件を満たすと強制的にエンディングへ移行し、全てを血肉に、家族生活に営むこととなります。逃走しようにもこの時の彼女は包丁片手に追ってきて、脛を切ってでも足を止めようとする倫理観が終わっています。
実質唯一の回避条件は『彼女と友人であった時の約束を果たす』ことです。走者はどのようにして回避するのでしょうか。
まとめ
本記事はゆキチ様作、「がっこうぐらし!ver2.0_RTA 『一人ぼっちの留年』ルート≪参考記録≫」の紹介記事でした。
エンディングの到達が絶望的になっても進めることを諦めない走者、絶望的な環境の中幻影の世界を守ろうとしたキャラクターの対比が印象に残る作品でした。
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