【艦これ 二次創作紹介】あなたは人間ですか?

余命が1年だと宣告された。余生で何ができるだろうか。日々動かなくなる体でもがき、娘が生きやすい世の中を目指す。だが、世界は甘くなく……

本記事はまのめ様作「提督の余命は後…」の紹介記事です。各月ごとに衰えていく身体、進んでいく平和、最期のどんでん返し、と感情がころころと変わっていく作品でした。平和な艦隊これくしょんに飽きた方、AIの人権について思うところのある人に見てほしい一品です。

小説情報

小説データ

URL:https://syosetu.org/novel/160886/
作者:まのめ
警告タグ:オリ主 残酷な描写 
話数(2021/11/19):16話、36,167文字
UA(2021/11/19):59,544

主要登場人物

笹木原提督(語り部)

佐世保鎮守府の提督。わずか27歳で余命1年(末期がん)を宣告された。燃え尽きるまでやれることをやろうと決意。彼の思いによって、多くの艦娘の命が救われた。

世間にとっては異常者。

大淀

佐世保鎮守府の秘書艦。医者を通して、内密に提督の病状を知らされる。提督への思いも一際強い。最後の瞬間まで見届け、提督の意思を体現しようとし……

元帥

海軍上層部の良識派で、笹木原提督の作戦の実行を承諾した。一人の人間として提督に感謝を言いに、わざわざ鎮守府まで足を運ぶ。艦娘たちからの評価も高かったが、3年後に暗殺される。

原作:艦隊これくしょん

DMM.comがブラウザゲームとして2013年春から配信しているブラウザゲームおよびメディアミックス作品。第二次世界大戦を戦った船を擬人化した存在:通称艦娘が、深海から湧き上がる謎の存在”深海棲艦”を潰していく一面と、艦娘とのスキンシップが中心となっている。

当時の基本無料としては珍しく課金を煽らない姿勢と、無営利の同人を公式が認めている点から配信当時は用意したサーバーが数分で定員オーバーになる珍事態が発生した。

つい先日まで秋刀魚漁をしていた。

ストーリーPickup

結末を含めたネタバレを含みます。

画像はイメージです。

冬:変わらない

12月14日、提督は余命宣告を受け、鎮守府の皆に共有しました。彼は艦娘に愛されており、負担をかけさせないように支えています。

いつ悪くなるか分からず、不安や恐怖を日記につづっていました。書くことによって気持ちを晴らし、娘たちに弱みを見せないように精一杯の努力をしています。

春~夏:最後の作戦

5月14日、提督の右手が自由に動かなくなりました。自分がいなくなっても娘たちが生きていけるように、終わりない戦いを止めると改めて決意します。

作戦は提督自身が矢面に立って、深海棲艦の中枢に向かうという無謀なものでした。撃たれても武器を構えず、むしろ武装を解けと娘に要求します。

こらえきれずに砲弾を放つ大淀。砲塔をずらし、深海棲艦を救ったのは動かなくなったはずの提督の右手でした。本気で平和を望む彼を前に互いに停戦を受け止めます。

このシーン単体では奇跡でしょう。しかし、後を考えるとこれが破滅のきっかけであったように感じます。彼女たちは人間をほぼ提督しか知りませんでした。英雄を基準においてしまい、利権にまみれた上層部や無垢の大衆を分かっていなかったのです。

7年後:無知なのは罪

提督は病に倒れ、娘たちは平和に生きる場所を得た。もう戦う理由はなく、好きな人生を歩んでいける。ここまでであれば、一般的な悲哀作品でしょう。この作品の重要な要素は最終話後半に集約されています

世界は艦娘を人だと認めませんでした。意思なき機械であり、従順であることを要求しました。大多数の国民は公では黙るしかありませんでした。

「人間とは醜く浅はかな生き物、提督のような人はごく僅かだということ。」(16話より引用)

7年の時をへて、彼女たちはついに手を下します。それが、誰のためにもならず、提督との約束を破る行為であっても。人々は艦娘の装甲を貫く手段を持っていません。世界各地で一方的に人を殺戮する姿は、皮肉にもかつての深海棲艦と変わりませんでした。

まとめ:目指していた世界

もちろん、提督は娘が滅ぼすことを望んでいませんでした。人と艦娘、深海棲艦が区別なく尊重しあえる世の中を見据えていました。

しかし、提督のような聖人はこの世にほとんどいません。自衛隊ははるかに優秀な性能の艦娘に仕事を追われました。兵器は抑止力としての意味を失い、上層部は管理する権力を失いました。艦娘は提督を基準に人間を計り、個体差を知る前に失望しました。

相手の違いを理解して手を伸ばす、変化・許容する時間がお互いに足りなかった結果、世界の崩壊につながったと考えられます。70億の民が亡くなった後、使い方の失われた人工物の中で彼女たちはどのように暮らしていくのでしょうか。

各月ごとに衰えていく身体、進んでいく平和、最期のどんでん返し、と感情がころころと変わっていく作品でした。平和な艦隊これくしょんに飽きた方、AIの人権について思うところのある人に見てほしい一品です。

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