【黒猫のウィズ 感想】SOUL BANKER_正月エピソード

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本記事は、「魔法使いと黒猫のウィズ」のシリーズ「SOUL BANKER」、正月エピソードの感想記事です。2021、2022と2年にわたって同時並行のストーリーが行われていました。大事な何かを得られそうだけど危険だと分かっているとき、完遂した後の生き方と仁義の葛藤、「お客様の選択を支える」シリーズの原点に立ち返った短編でした。

人生の岐路に立ったとき、あなたはどちらを選択するでしょうか。

※スクリーンショットはいずれも株式会社コロプラに帰属するものであり、当記事はこれを侵害する意図で制作されたものではありません。

※イラストおよび写真はイメージです。

基本情報

世界観

ある異界(名称不明)の陰にある銀行。『財産のみならず、地位や能力、人望、人脈、技能に才能、記憶や感情に至るまで』何でも預かり、引き出すことができる。具体的には、「衝動的な殺意」といった感情、「王の素質」、はてには「正月」まで。12歳が頭取をしている、善悪不問の職場と常識の外にある場所である。

普通の銀行と一緒で、担保を預けることで資産を借りることができる。資産は期間が来れば自動で返却されるが、担保の回収には保管庫まで銀行員とともに向かわなくてはならない。なので、顧客が回収を諦めてくれれば丸儲けである。しかし、利益だけで考えればの話で、銀行員らは決断を期待している

以下、ネタバレ注意です。

 

 

主要登場人物

ヴィレス・ニュナン

お客様を保管庫へ案内する役割。根は優しいが妙な発想が多い。

飽きようのない仕事なので、意外と天職。

ラシュリィ・ミスク

お客様を保管庫へ案内する役割。ヴィレスとは因縁の関係。

関係性故か、正月イラストでヴィレスと全く視線が合ってない。

サージュ・ソネガン

人事部に所属し、ヘッドハンティングを担当している。「差し押さえ」をすることで銀行員にすることができる。

実は人事部は独りである。

用語集

資産魔法<昼夜兼行ニシャカーラ

人に活力を与える魔法。魔法を銀行から借りた地域は、40年間働きに働いた結果十二分に活性化をした。覇王の耳に届くほどこの地域の成長率は著しかったが、原因は知られていなかった。

代わりの担保は”正月”。預けて以降、祭りの存在を忘れ、資料を見ても認識できない状態となった。40年の期間を越えて回収に若者が来たが、彼らは光景を知らなかった。

保管庫への道程

簡単に侵入されないように、毎回ランダムに変化する不思議のダンジョン方式となっている。”聖域”はジャングル、氷河、火口と極地が多く、魔物もときどき発生する。世界から途絶した空間で、ジャングルでは閉じ込められた人々が集落を形成していた。銀行員は迷わず辿り着ける。

正月早々、ハズレくじ(暗黒の荒野、死後の世界がモチーフ)を引いてしまった。

正月

本来「正月」とは新年最初のひと月、つまり1月の別称です。しかし、現在では正月行事をする期間を「正月」と捉えることが多く、地域差はありますが1月7日の松の内までや、1月15日の小正月までを指すようになっています。

正月には「年神様」をお迎えし、おもてなしをして見送るための伝統行事が数多くあります。


お正月とは?正月行事『おせち料理』『お年玉』『初夢』などの由来や意味は?」より引用

本作の”正月”は、正月遊びや初詣といった伝統行事を指している。

保管庫周辺には、お正月の遊びをモデルに魔物が出現する特別仕様。屋台を通して飲食もできるらしく、この空間の謎が深まった。

ルワーブル

サージュがヘッドハンティングを目論んでいる男性。とある街の裏社会を牛耳る方。

元は警官だったが、裏で犯罪者と繋がっていた。警察を罠に嵌めて処刑したことをきっかけに、裏街道で大出世した経緯をもつ。

ストーリーPickup

正月遊びと魔物の悪用(正月2021)

モノは使い方次第です。手先の器用さを高めるため、健康を保つため、繁栄を願うため……正月遊びには様々な思いが込められています。

しかし、この世界では正月が存在しません。故に、正月遊びは未知の遊びと化してしまっています。かつての思い出が呼び覚まされ、魔物によって思わぬ方向で利用されました。

  • 凧揚げ:凧に姿を隠して飛行する
  • 福笑い:顔中口だらけで隙を探す
  • 羽つき:巨大な木の板で殴りつける
  • めんこ:平たい体で押し潰す

今回のボスは”餅”です。弾力のある体は銃弾を受け止め、鞭のようにしなることで敵の回避を許しません。近づいても臼で押し付けることができます。……とはいえ、餅なので焦がされて鎮静されました。

40年ぶりのお正月祝い(正月2021)

もし、銀行員が利益を優先して顧客を守ることを疎かにしていたら。もし、顧客が魔物から逃げ回収を諦めたら。互いに望んだからこそ、正月は帰ってきました。

客それぞれに預けられた思いがあり、保管庫の風景も様々です。そのため、飽き性のヴィレスにとっては偶然出会った天職だったのかもしれません。この後、ヴィレス&ラシュリィ+サージュ+ヤーシャラージャは顧客が帰るまで正月休暇を楽しみました。

善悪不問の職場

ヴィレス&ラシュリィが案内している頃、サージュはヘッドハンティングに来ていました。同僚にするべく誘ったのは、元警官の男性ルワーブルでした。

ルワーブルは元警官でありながら、同僚を罠に嵌め殺害したことで裏社会に名を挙げました。その後も周辺の全犯罪組織をまとめ上げ、暗黒街の王者となりました。

サージュはかつて警官であり、汚職事件をきっかけに銀行に就職しています。ルワーブルは過去の彼にとって最も毛嫌いする人種だと想像できます。しかし、幻想銀行は完全能力主義で善悪不問の職場です。さらに、<正義感>を失ったことで、経歴ではなく人物像で判断できるようになっていました。

なぜ(差し押さえられたとはいえ)殺人鬼のヴィレスが働けているのかの回答、銀行に感情を預けたことによる激的な変化が垣間見えた一場面でした。

爆発させた先に

暗黒街は崩壊寸前にありました。部下の派閥が権力を争おうとし、上からの要求が強まったことでイラつきが高まっています。一度火が着けば爆発する、火薬庫扱いでした。果たして、ルワーブルはまとめ続ける実力がなかったのでしょうか。

しかし、全ては彼の掌の上でした。自らがトップに立ち、意図的に衝突を起こすことで軋轢を生みだす。そして、不満が頂点に達したタイミングで自分が死に、悪をまとめて爆発させてしまう。警官時代に企てた、彼なりの策謀でした。

自死した後、ルワーブルにはやることはありませんでした。そこで、サージュは「貸しのある対象の首を斬る」ことでハンティングできることを伝えます。そのときは貸しを作らないと決めた男でしたが……

まとめ:決断と選択を

恨みと呪法の力によって怪人と化した男性に襲われるルワーブル。今殺されたとしても、彼の目的は十分果たせました。それでも生きたいと願い、銀行に借りを作ることを選択します。

今回まとめた短編は、大事な何かを得られそうだけど危険だと分かっているとき、完遂した後の生き方と仁義の葛藤、「お客様の選択を支える」シリーズの原点に立ち返ったものでした。選択を尊重できるように脅威から守り通した銀行員、先に進むことを選び通したゲスト。互いの想いが嚙み合ったことで、決断の先に進むことができました。

人生を左右する選択に立ち会った時、あなたはどちらを選択するでしょうか。選択を支持してくれる周りの人に気づけるきっかけになれば幸いです。

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