元の世界に帰るため、異界の裂け目に入った少女を待っていたのは異世界であった。相方と300年の時を離れ、再開する術を探す彼女の前に現れたのはツボ売りの自称神様であった。
本記事は「魔法使いと黒猫のウィズ」の謹賀新年2018カヌエのエピソードの感想記事です。前作ロストエデン3の最後にて魔界から旅立った少女リザが、異世界で御子となり自称神様と食事するお話です。無気力悪口系突っ込みと化したリザと「だーいじょうぶ」が口癖ののんびり神様カヌエのコメディーとなっています。

2021年に入ってクロスオーバーが多くなりましたが、最初のクロスオーバー作品を見ていきましょう。
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※スクリーンショットはいずれも株式会社コロプラに帰属するものであり、当記事はこれを侵害する意図で制作されたものではありません。
※イラストおよび写真はイメージです。
基本情報
世界観:デュ・オレ・サンザール
思いが形となる異界の中にある、<水の都>として知られる場所。カヌエとソラという表裏一体の神様を崇めている。一年に一回、初日の出がカヌエとソラのどちらのものが競争を行っている。
現実の水の都はいずれも北半球に属する。しかし、サンザールでは真夏に初日の出が見られる。その割にフグが釣れる(とらふぐの旬は冬終わり)とのこと。なので、元ネタは不明といえる。
主要登場人物
リザ・ロットレンダー
元魔界在住の少女。魔王(父)と天使(母)に育てられ、母親似に成長した。この異界を去るまでの間、マニフェの御子を務めることになる。得意技は頭ぐりぐり、カヌエに幾度となく繰り出す。
カヌエ・デ・ヤック
ぽっかみ。何かと縁を結ぶことが得意技。よく旅に出ており、旅先で飯をいただいている身。ただし、誰にも言わずに出ていくので、ぐりぐりされるのがお約束。
用語集
ぽっかみ
思いが形となる異界の中で、人の信仰心が形作ったもの。ぽっ、と現れたからぽっかみ。なので、想いで新たな力に芽生えることも、闇堕ちすることもある。作中ではカヌエとソラのことを指す。
ヴィジテ
旅と縁の神、カヌエを信仰する団体。異界の人の知恵で発展してきたこともあり余所者に寛容的な文化。先代御子はサマー(ユッカ・エンデ)。
マニフェ
釣りの神、ソラ(写真左)を信仰する団体。当代御子はホリー。2つの団体の詳細は「時詠みのエターナル・クロノスⅢ ~さよなら、サマー~」にて。
新炎の儀
次の年の最初の太陽がカヌエとソラ、どちらの光かを決める行事。祭りの始まりは戦争の鎮魂であった。戦争当時に準えた3番勝負で決する。詳細はストーリーPickupにて。
ストーリーPickup
ツボ売りの神さま
旅の少女リザとの出会いはツボでした。諸事情でサマーが別の異界に行ってしまい、信仰が下がってしまったカヌエ。何度も祭りに神様が介入するわけにもいかず、新炎の儀までに御子を探す必要がありました。でもって、神の力を回復するためにツボを露天で売っていました。
旅するにあたってツボは邪魔なので、リザは断ります。サービスも宗教臭く、無視を続けます。それでも追ってきたカヌエをかわいい生き物認定し、話は聞いてあげることとなりました。前作エターナルクロノス3と比べても、平常時だからか神様の威厳は崩れ去っています。
年末のフグ
カヌエはマニフェと信仰心のために、リザはリュディ(家族)と会う手掛かりを探すために。一時的に神様と御子の関係となった2人は新炎の儀に勝つために特訓を始めました。
ある日、突然フグを食べる気になったカヌエ。ぽっかみはフグ毒には強く、取らなくても死なないようです。リザには毒なので、神頼みをすることになります。神ことソラは知識はあると豪語しますが、経験はないので運なことには変わらず……
人間と神の違いを表すギャグシーンなのですが、「神様の神頼み」は伏線の1つです。この後もリザとホリーのどちらが勝つか、彼女たちは天に頼んでいますが、2柱は誰に祈っているのでしょうか。
<新炎の儀>
日の出がカヌエとソラ、どちらのものかを競う行事<新炎の儀>が開かれます。「毎年競技は直前に発表される」とカヌエは申していますが、シリーズ全体として競技は統一されており、細かい参加規程が違っている形だと推定されます。前作エターナルクロノス3との違いとして、御子の参加が全面において認められました。誰よりも参加を望んでいた、先代マニフェの御子サマーの意思を継いだ形でしょうか。
この年の競技はトライアスロン形式の3番勝負となっていました。
- ゴンドラ戦:居住区の端から水路をゴンドラで駆ける競技。両端から中央区を目指すため、相手の姿はゴール直前まで見えない。
- ウォーター戦:ランタンを抱え、目的地の時計塔まで火を守り切る競技。防御側は水鉄砲を用いて消火を図る。
- 怪物の破壊:中身を取り出すため、時計台の番人(操り人形)を止める行事。実は3番勝負と関係ないため、御子の共闘が認められる。
- ポキの早食い:怪物の中にあるポキ(写真)を早く食べる。
ポキとは、「ハワイ語で『切身』を意味する言葉で、現在では魚介類の切身に、塩、醤油、食用油、海藻、香味野菜などを混ぜ込んで調味した料理を指す。」(Wikipedia)
ぽっかみにおけるポキは、「美味しくて食べた人の心がぽきっと折れたから」とのことです。アボカドがとある英雄の置き土産、終戦の象徴ということもあり、神聖な料理だと考えられます。が、ホリーが説明しながらポキを食べ始める姿は、漫画版で思わず笑ってしまいました。
英雄の姿について、こちらのエピソードでも登場しています。

まとめ:御子としての年明け
無事に勝利し、リュディの手掛かりとなる少女グレイスとの邂逅を果たした2人。彼女たちの旅はどうなるのか、といったところで区切られます。
今回のスクリーンショットは、作中で一番カヌエがビビっている箇所です。思わぬ掘り出し物を拾ってきたカヌエでしたが、バックが神と一番遠い存在でした。リザも自分に似ている母親(天使)を紹介すれば良かったあたり、「人の良さ」が出ていると思いました。
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