【黒猫のウィズ 感想】星と氷の銀河鉄道~エステレラ発、ポポラの里経由、クエス=アリアスゆき~(後編)

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「星と氷の銀河鉄道 ~エステレラ発、ポポラの里経由、クエス=アリアスゆき~」は「魔法使いと黒猫のウィズ」で2021年11月30日(火)~12月31日(金)に開催しているイベントである。星が話すくらいしか繋がりのない3人が、わいわいと異界を旅しながら人々を救っていくほのぼの話のはずでした。

自分だけで解決したと誇示する人、お人好しで自分の命を顧みない人、どう足掻いても目覚めない人。人の負の側面を見続けた彼女が取った選択肢とは……。後編では暗い方の側面と考察について触れていきます。

前編はこちらから飛べます。

【黒猫のウィズ 感想】星と氷の銀河鉄道~エステレラ発、ポポラの里経由、クエス=アリアスゆき~(前編)
「星と氷の銀河鉄道 ~エステレラ発、ポポラの里経由、クエス=アリアスゆき~」は「魔法使いと黒猫のウィズ」で開催していたイベントである。星が話すくらいしか繋がりのない世界の3人が、異界を旅しながら人々を救っていく物語です。 前編では平和な3人旅について取り上げます。

※スクリーンショットはいずれも株式会社コロプラに帰属するものであり、当記事はこれを侵害する意図で制作されたものではありません。

※イラストおよび写真はイメージです。

後編は全編ネタバレ注意です。

基本情報

あらすじ

星詠みの聖女クレティアは魔法使いと黒猫のウィズが彫像にされる悪夢をみる。

ふたりを助けに向かうためクレティアはチケットを握りしめ異界をめぐる銀河鉄道へ乗り込む。

そこで、ポポラの里から来たふたりの少女、キシャラとハローラと乗り合わせるが、彼女たちは「108の異界を救った魔法使いと四聖賢のウィズ」にすでに出会っていた。ふたりは未来からやってきたのだ。

銀河鉄道のチケットには小さくこう書いてあった。「時刻表のズレが多い鉄道ですので、そこはご容赦ください」


「魔法使いと黒猫のウィズ」君の本より引用

世界観

聖界

108の異界を取りまとめる異界、7異界の1つ。星に関係するキャラクターが多い。神様と聖女が暮らす神殿「エークノーム」を舞台に、黒猫の魔法使いは世界の危機解決やら聖女の試練やらに協力していった。こちらの世界も星はしゃべる。

余談:エステレラ2の台詞から、本異界の魔法使いは女性ではないかとささやかれている。

ポポラの里

異界の1つ「どこまでも広がる氷の異界」に存在する地名。星くじらや星ペンギンといった生き物が住んでおり、お月様が語り部というメルヘンな場所である。ただし、世界中が凍る、もしくは灼熱の海になるという世紀末になりかけた。

余談:黒猫の魔法使いが一切訪れていない異界の1つ。でもグランドフィナーレには参列していた。

主要登場人物

クレティア・ブライユ

星詠みの聖女で元お星さま。愛する黒猫の魔法使いが彫像にされる(メインストーリー13章)姿を詠んでしまい、助ける術を探しているときにフラクタルから「銀河鉄道のチケット」を手に入れる。

自分の身より他人を優先してしまう気質の持ち主。人生これ、体当たり。

キシャラ・オロル

お月様と話せる少女。ハローラがミニお月様を鉄道に乗せてくれたので、今回も地の分を任せている。

チーム屈指の肉体派。直情的に行動するため、緊急時には特に役に立つ。が、お月様の声が聞こえないと物語禁断症状が出てしまう。

ハローラ・タクト

3人組の良識人ポジション。パーティーにて、当時のクレティアに会っている。そのときに教えてもらった情報を覚えており、「銀河鉄道のチケット」を氷の中から掘り起こした。

ハローラの曾爺は里一番のカリブー(※イラストはトナカイ)の猟師となった。そして、チケットを2枚に増やしてハローラたちを旅に出れるように仕向けている。

用語集

グランドフィナーレ

黒猫の魔法使いたちが世界を救った記念、黒猫のウィズが人間に戻れた記念で行われた盛大な祝典。黒猫の魔法使いに関係するもの、しないものをとりあえず集めたお祭りイベントであった。

近日、登場人物をメモ代わりにまとめた記事を作成する予定。

銀河鉄道のチケット

銀河鉄道に乗ることのできるチケット。「銀河鉄道環状線一生乗車券・指定席券」と環状線のように表記しているが終点がある。とても貴重な品であり、異界を渡ったとある男が一生をかけて2枚に増やした一品。

銀河鉄道

時空を移動しながら異界を移動する特別な鉄道。切符はいるのは生者だけ、終点付近では決して席を立ってはならないといった不穏な気配がたどる。緊急策は外に飛び立つこととされているが……。筆者が思い浮かんだのはFF6の魔列車である。

ストーリーPickup

イツマデと七人ミサキ

次の世界は現代の東京でした。アーチ橋レインボーブリッジで「星けんけん」をしてみたり、赤くて尖った山東京タワーに登ってみたり、ファミレスで3億円払ってみたり。迷惑すぎる観光客一行でしたが、自称不幸の星の下に産まれた男(鈴木ショウタ)と出会い元の路線に戻ってきます。

ホームレスとなった男とともに橋の下に向かったところ、先客が7人いました。暗くなる雰囲気を打ち崩そうと、不幸自慢が急遽始まります。

友達だと思っていたら借金を押し付けられ強制労働させられた男、戦争で負けて亡くなった男、自分を犠牲にして世界を守ろうとした少女クレティア……それぞれが過去を笑い飛ばす中、ただ1人、鈴木ショウタだけは何も話すことがありません。それが最も不幸なことだと優勝をかっさらった彼ですが、次の機会はありませんでした。

そして、また1人の亡骸を見届けて、少女たちは旅に出ます。

自分のために賢く生きる

  • 話さずに分かり合えないと殺し合いを始める
  • 業績を横取りされる
  • 悪い皇帝だとしても「人を助ける」為に命を落とす
  • 現生に残り、祟りを受け継ぐ呪いと化す
  • 「鬼」と呼んで迫害する
  • 黄泉に落ちて本物の鬼と化し、復讐で幼子を殺す

クレティア達は旅を通して、人の負の一面を見続けてきました。そして、生かせた命は、最初の部族だけだったのです。

「困っている人を助けるには、自分も困ったことになる覚悟が必要」

ハローラの曾おじいさんが残した言葉の意味を、一行は最後の質問で考えさせられることとなります。

私の席を譲ります

銀河鉄道の終点は「死界」、次の人生への片道切符でした。そして、この銀河鉄道が「切符を持っている生者専用」と「それ以外」に分けられていることを一行は知ります。

「死んでも、終点では席を譲るな」

彼らは車両にやってきました。もしも生者から席を奪えれば、自分は生き残るのです。そして、その中にはさっき救えなかった少年達の姿もありました。

クレティアには自らを犠牲にして世界を救おうとした前例があることを、キシャラ・ハローラは橋の下で知っています。また無茶をしでかさないように、2人はクレティアを押さえつけました。それでも、助けてしまうからこそ、お人好しの主人公なのです。鬼に殺された少年へ、クレティアは席を渡してしまいます。

「終点に着く前に天の川に飛び降りろ」

万が一の際を思って友から伝えられた言葉を、躊躇いなく実行しました。餞別にお月様の欠片をいただいて。

銀河鉄道を落ちた先に

銀河鉄道を落ちた先に、望んだ世界はありませんでした。かつて一員であった星の群れに混じり合っていきます。クレティアの意識は次第に薄れていき……

突然ですが、ここで問題です。

Q. クレティアはグランドフィナーレ会場に来てお祝いをしています。しかし、銀河鉄道の先に落ちてしまいました。このままだと歴史がくるってしまいます。さて、誰が助けたのでしょうか?

A. 「」

幼い頃、星のような女の子に助けられた少年は、チケットを2枚に増やすために旅に出ました。幾つもの異界を旅した彼は、永住した異界のとある石板の下にチケットを埋めました。彼のひ孫は「ハローラ」と名付けられたとされています。

ことの重大さを認識した2人は仲間の協力を得るため、クレティアと出会った場所 ポポラの里へ急いで帰っていきました。

まとめ:眠っている間に

かくして、クレティアは天の川から網で引き上げられました。しかし、彼女は目覚めることなく半年の時が流れます。その間に108の異界の命運をかけた最終決戦が繰り広げられ、黒猫の魔法使いの雄姿を見届けることができませんでした。

本作は「クレティアが最終決戦に参加しなかった理由」の答え合わせでもありました。とはいえ、本作は人を救うことを止めなかった少女が主題でしょう。

前例の自己犠牲は「願いを聞くことしかできない」「奇跡的に聖界に降り立つことができ、何時消えても不思議ではない」という境遇故でもありました。今回は聖女という役職を持っており、異界の旅は善悪で判断し難い人達を沢山見る機会となりました。通しても一人の為に犠牲となる、前編で語っていた黒猫の魔法使いへの愚痴は、やっぱりクレティアにも当てはまったのでした。

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